★見通しが立たず、不安な状況でも 心の平静を保つ5つの方法(前編)
ストレス不安があると自然免疫は低下し、ウイルスに感染しやすくなります。感染症不安と経済危機自体が免疫を劣化させています。
「見通しが立たない状況下で生き残る方法」宗像恒次 (著)を参考にしながら、自身の経験を踏まえて、「心の平静を保つ5つの方法をお届けします。

目次
1日に1つ 楽しみをつくる
「思い通りにいかない=心理的ストレス」です。ストレスと上手につきあうために、毎日何か一つ楽しみをつくることを提案します。
湾岸戦争当時、人質になった方々が見つけた楽しみは、母国語の勉強会でした。様々な国籍の人がいたため、お互いの母国語を他国の人たちに教えようとなったわけです。簡単な日常会話ができるようになればいいと和気あいあい勉強会を楽しんだそうです。過酷な状況の中でも楽しみを見つけることができるという実例です。
皆さんの楽しみは何でしょうか?
考えるよりも、楽しさを感じながらひらめきで見つけてください。もう既に見つかっている方は、そのまま継続してください。
運動は特に良いです。特にリラックスして歩くのは気持ちが良いです。体を動かさないと体が硬くなってきます。体が硬くなると、心の柔軟さも硬くなってきます。

(現在の状況を)人と語り合う、分かち合う
「今の状況いつまで続くのかなー。嫌だなー(不安だなー)。」など、率直に気持ちや感情を口に出しましょう。
「愚痴は絶対に言わない!」と頑なに思っている方がいます。価値観は人それぞれですが、「無理矢理前向き」にしているとしたら、時には多少愚痴っても良いのではないでしょうか。愚痴るというより、率直に気持ちと感情を伝えるという感覚が良いと思います。
我慢強く一人でがんばってしまう人は、脳内で緊張物質が分泌され、抵抗力が衰える
無理やり前向きな人、我慢強く一人でがんばってしまう人は、脳内で「ノルアドレナリン」という緊張物質が分泌されるそうです。
ノルアドレナリンは、不安や恐怖と密接な関係がある神経伝達物質です。被害妄想とパニックを引き起こすといわれています。
そのため無理やり頑張っている人、我慢強く独りで頑張っている人は、この緊張物質が分泌され続け、恐怖とパニックを閉じ込めてしまい、さらに緊張物質が増えるという悪循環に陥ります。
この緊張物質が過剰に出続けると、肩が凝ったり、血圧と血糖値が上がったりします。
さらに白血球の中の顆粒球が増え、活性酸素を発生させます。
過剰な活性酸素は細胞と遺伝子を攻撃し、体の炎症と遺伝子異常をも引き起こします。
緊張物質ノルアドレナリンは、しゃべること、よく噛むことで低下
この緊張物質ノルアドレナリンは、しゃべること、よく噛むことで低下し、心が穏やかになることがわかっています。
飲み食いでストレスを発散するのも一つですが、やり方過ぎると体に良くないのはご存じの通りです。
それよりも「不安、寂しい、苦しい、腹が立つ」などの気持ちと感情を吐き出すことが大事です。
感情を吐き出すといかにラクになるかは、経験していただければわかります。
話す相手がいない、他人には自分の気持ちを伝えたくない、人と接するのが苦手という方の場合は、セルフトークという方法があります。自分の感情と気持ちを日記に書く、声に出して自分に話しかける、心に中でつぶやくのも良い方法です。
できれば人と語り合って分かち合うのが良いのですが、いずれにしても気持ちと感情をごまかさないこと、ありのままを見つめること、向き合うことが大切です。
気持ちをごまかさず、人と語り合い分かち合うことは、いつの時代でもどのような状況でも人生観を豊かにしてくれます。
【後編に続く】